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肺炎のフィジカルアセスメント

肺炎のフィジカルアセスメント

聴診一呼吸音聴取

 

呼吸の聴診は、一箇所1呼吸以上、
左右交互に両肺の同位置で聴診するのがポイントです。

 

聴診により聞こえるべき部位で、
聞こえるべき音が聴取できない場合は異常とみなします。

 

呼吸音の評価と異常呼吸音

 

たとえば、間質性肺炎では、線維化して弾力性を欠く肺胞が
吸気により膨らんでいくときに、
細かい断続性のパリパリという稔髪音
(ねんぱつおん:Fine crackles、ベルクロ、ラ音と呼ばれる)が
聴取されます。

 

細菌性肺炎などでは、気道内にたまった水分の中を呼気・吸気が通るときに、
ブクブクという粗い断続性の水泡音(すいほうおん)が聴取されます。

 

異常呼吸音の性質

 

・断続性で細かく、チリチリ・パリパリと聞こえる

 

原因疾患: 肺線維症、間質性肺炎
病態: 肺胞が膨らむときの破裂音

 

・断続性で粗く、ゴボゴボ・ブクブクと聞こえる

 

原因疾患: 肺水腫、細菌性肺炎
病態: 分泌物の増加

 

・連続性で低調性、グーグーと聞こえる

 

原因病態: 気管内の喀痰貯留、気道狭窄
病態: 気管や主気管支などの狭窄部を空気が通る

 

・連続性で高調性、ヒューヒューと聞こえる

 

原因病態: 気管支喘息、肺機種
病態: より狭い狭窄部、収縮部(気管支)を空気が通る

 

声音振盪の観察方法(聴診)

 

発声によって生じる胸郭壁の振動を、「声音振盪」といいます。

 

尺側部や中指骨関節部など、
自分の指の骨で振動を感知し、触診します。

 

声音振盪を観察するときは、
患者さんになるべく低く長い声で、
「ひとーつ」と繰り返してもらい、胸郭の各部で
音声による振動を触知するようにします。
背部も同じように、脊椎に沿って上から順に触知します。

 

肺の状態は、左右差の有無によって評価しますが、
肺炎や腫瘍、肺の線維化があると
肺の中の一部が固体や液体でみたされるので、
声音振盪は増強し、胸膜の肥厚や気胸では減弱します。

 

チアノーゼ、努力様呼吸の観察方法(視診)

 

・チアノーゼとは

 

チアノーゼは、動脈血中の還元ヘモグロビンが5g/dl以上に増え、
皮膚や粘膜が紫色になる状態をいいます。

 

チアノーゼが見られる場合は、「低酸素血症」と判断し、
患者さんには安静にしてもらいます。

 

チアノーゼの症状が見られる場合は、
酸素療法などの緊急的な対処も必要です。

 

・呼吸困難

 

呼吸困難になると、呼吸回数が増加し、
捕助呼吸筋(胸鎖乳突筋・斜角筋など)を使う
努力様呼吸が見られます。

 

患者さんに起座位になってもらうなど、
呼吸が楽になる体位を整えましょう。